東京から石川への移動手段としては、大きく分けて新幹線、飛行機、高速バスの3つが挙げられます。それぞれの所要時間や料金を比較した上で、どの手段が適しているかをご紹介しましょう。料金に関しては、正規料金だけでなく、割引サービスを利用した場合の金額も含めてご説明し、東京から石川への複数の移動手段の特性を徹底的に検証してゆきます。
【スピード比較】東京から石川への行き方で早いのはどれ?

東京から石川までどの移動手段が早いのか、それぞれのスピードを比較してみましょう。
新幹線 | 東京から石川(北陸新幹線)
まずは、新幹線の所要時間についてです。北陸新幹線は、2015年に長野駅 – 金沢駅間が開業して以来、東京駅から石川県の中心地である金沢駅まで、乗り換えなしでアクセスできるようになりました。JR東京駅から金沢駅間の所要時間は、北陸新幹線「かがやき」に乗車した場合、約2時間30分です。金沢駅では、JR西日本の在来線やIRいしかわ鉄道にスムーズに乗り換えできます。
飛行機 | 東京から石川
次に、飛行機です。東京の羽田空港から石川県へ移動したい場合、①小松空港 or ②のと里山空港のいずれかの空港に向かう便を利用することになります。
①羽田空港から小松空港までの所要時間は、約1時間です。JALとANAの2社が運航しています。1日に10便運航されていて、そのうち6便がJAL便、4便がANA便です。現在のところ、羽田‐小松間では、JetstarやPeachなどのLCC便は就航していません。小松空港から金沢駅へは、リムジンバスで約40分かかります。空港からタクシーを利用する場合、小松駅まで約10分、金沢駅までは約40分の所要時間です。
②羽田空港から、のと里山空港への所要時間は、約1時間です。運航会社はANAのみで、1日に2便運航されています。のと里山空港から、能登地方の中核を成す輪島市の輪島駅前までは、路線バスで30分程度かかります。
高速バス | 東京から石川
最後に高速バスです。高速バスは、運行会社によって、発着地、降車地が異なります。また、東京を出発後に石川までノンストップの便もあれば、富山を経由する便もあるので、ルート確認もしっかりした上で選ぶことが重要です。
VIPライナー
「VIPライナー」は、平成エンタープライズが運行しているバスです。八重洲加藤ビルディング2F・3Fの東京VIPラウンジ(出発地はJR大宮駅西口)から、途中バスタ新宿を経由して、北陸方面に向かいます。北陸方面で富山駅北口、高岡駅南口を経由した後、金沢駅西口ロータリーに到着します。所要時間(東京VIPラウンジ~金沢駅)は、約9時間15分です。
杉崎観光バス
杉崎観光バスが運行するのが「杉崎高速バス」です。東京駅八重洲口鍛冶橋駐車場(出発地はJR横浜駅東口)から、途中JR大宮駅西口、富山駅北口を経由し、金沢駅西口に到着します。所要時間(東京駅八重洲口鍛冶橋駐車場~金沢駅)は、およそ8時間25分です。
JAMJAM LINER
ジャムジャムエクスプレスが運行している「JAMJAM LINER」には、【JX401】便と【JX411-3】便があります。【JX401】便は、バスタ新宿(出発地は横浜YCAT)を出発後、北陸方面へと向かい、富山駅北口を経由して、石川県の金沢駅西口、小松駅西口に到着します。所要時間(バスタ新宿~小松駅西口)は、約8時間45分です。【JX411-3】は、お台場(出発地は東京ディズニーリゾート)を出発後、BT東京八重洲を経由、北陸方面で富山駅北口を経由した後、金沢駅西口、小松駅西口に停車します。所要時間(お台場~小松駅西口)は、約9時間10分です。
WILLER EXPRESS
ウィラーエクスプレスが運行している高速バス「WILLER EXPRESS」には、東京から金沢駅への直行便があります。東京駅鍛冶橋駐車場~金沢駅西口の直行便の所要時間は9時間45分、バスタ新宿~金沢駅西口の直行便の所要時間は約9時間です。
KBライナー
千葉みらい観光が運行している高速バス「KBライナー」にも、金沢への直行便があります。所要時間(バスタ新宿~金沢)は、約8時間10分です。
★スピード比較の結果 | 東京から石川
以上、新幹線、飛行機、高速バスの所要時間を比較検討すると、飛行機の利用が最もスピーディであることが分かります。飛行機のフライト時間は約1時間です。ただし、JAL、ANAいずれも国内線でのチェックインは20分前までに済ませるようにアナウンスされています。また、荷物を預けた場合は、空港への到着後に荷物の受け取り時間も必要です。金沢が目的地の場合、小松空港から金沢駅までバスで40分程度かかることを加味して、およそ2時間の時間が必要と想定して下さい。
【料金・安さ比較】東京から石川への行き方で安い移動手段は?

次に、東京から石川までの移動手段のなかで、料金的に最も安い交通機関が何かについて比較検討しましょう。
新幹線 | 東京から石川
まずは新幹線です。東京駅から金沢駅まで、北陸新幹線「かがやき」の普通車指定席を利用する場合、乗車券が7,480円、特急料金が6,700円、合計14,180円かかります。グリーン車の場合は20,840円、グランクラスでは29,220円が必要です。新幹線の正規料金は、閑散期・繁忙期に関わらず一定額ですが、購入方法によっては割引で購入可能です。
JR西日本のインターネット予約「e5489」(イーゴヨヤク)を利用すると、少なくとも前日までに予約をすることで割引料金で購入できます。「e5489」を利用するための登録は無料です。乗車日の1ヶ月前から1日前までに購入する場合、「eチケット早特1」の特典が適用され、料金は12,760円となります。さらに早めに乗車日が決まっている場合は「eチケット早特14」のサービスを活用し、乗車日の1ヶ月前から14日前までの早い時期に予約すると、9,920円で購入可能でき、かなりお得です。
JR東日本の「えきねっと」の割引サービスを利用する方法もあります。「えきねっと」に関しても、会員登録は無料です。「えきねっと」の「新幹線eチケット」を利用した場合、200円の割引が適用されます。また、乗車当日の午前1時50分までに予約する場合には「えきねっとトクだ値」、乗車13日前の午前1時50分までに予約する場合には「お先にトクだ値」の割引サービスを利用できます。「えきねっとトクだ値」の場合、正規料金の1割引にあたる12,760円で購入できます。「お先にトクだ値」適用の場合、正規料金の3割の9,920円で購入可能です。また、時期によっては「お先にトクだ値スペシャル」が設定されている時期もあります。
JRには、片道の営業キロが601キロ以上ある場合に往復乗車券を購入すると、往復の運賃がそれぞれ1割引になる「往復割引乗車券」の制度がありますが、東京‐金沢間は片道446.9キロで、距離が足りないため往復割引の対象とはなりません。
飛行機 | 東京から石川
次に飛行機です。東京の羽田空港から石川の小松空港までのフライトを運航しているのは、JAL、ANAの大手2社のみです。JetstarやPeachに代表される格安航空会社・LCCは運航していません。閑散期には比較的低めの料金設定となり、年末年始、ゴールデンウィークなどの繁忙期には、料金が高く設定される傾向がみられます。JAL、ANA共に事前予約の割引サービスを利用可能です。
JALを利用する場合
JALは、普通運賃は27,480円です。予約時期による割引に関しては、搭乗日の28日前までの予約には「先得タイプA」、45日前までの予約には「先得タイプB」、55日前までの予約には「スーパー特割」、75日前までの予約には「ウルトラ先得」が適用されます。
「先得タイプA」は10,700円~11,170円、「先得タイプB」は9,770円~11,170円、「スーパー先得」、「ウルトラ先得」は9,670円~10,070円です。(先得以外の割引はJAL公式ページをご確認ください)

ちなみにですが、2022年10月5日時点で、JALの公式サイトで「特便割引3-タイプC」で価格が12,970円でした。時期にもよると思われますが、場合によっては3日前や直前でも新幹線以下の料金でチケットを買えます。ただし、金沢駅まで行く場合には同じくらいの金額または高くなることもあり得ますので、新幹線と比較した上でどちらにするか判断した方がよいでしょう。
ANAを利用する場合
ANAを利用する場合、基準運賃額は、29,300円です。前日までの予約は「ANA VALUE」、21日前までの予約は「ANA SUPER VALUE」の早割サービスが適用されます。「ANA VALUE」の場合、3日前までに予約する「ANA VALUE3」は10,700円~13,600円、前日までの予約に適用される「ANA VALUE1」は11,700円~13,600円の価格設定です。「ANA SUPER VALUE」の場合、21日前までの予約に適用される「ANA SUPER VALUE21」は9,500円~13,000円、75日前までの購入が条件となる「ANA SUPER VALUE75」は7,200円~10,200円で購入可能です。
いずれの航空会社も、繁忙期や閑散期によって、同日内でも利用するフライトによって料金に差が生じるため、注意が必要です。
高速バス | 東京から石川
最後にバスです。高速バスの運賃は、約3,000円から約10,000円です。飛行機と同様に時期によって運賃に差が生じ、車両の機能によっても価格設定に差があります。運行会社によって、独自のサービスを実施しているところも複数社みられます。例えば、ジャムジャムエクスプレスの「JAM JAM LINER」を予約する場合、日程によって、インターネット予約限定の「JWEB割」や「J得割」が適用されます。
★料金・安さ比較の結果 | 東京から石川
以上、新幹線・飛行機・高速バスの3つの移動手段を比較すると、料金の面では圧倒的にバスが安いことが分かります。新幹線と飛行機を比較すると、正規料金では新幹線の方が安い価格設定です。なお、割引料金で購入すると、飛行機の方が安くなることもあり得ます。
時期やタイミング次第では、飛行機の方が安いため、価格重視の方はJALかANAにて価格を調べた方がよいです。特に閑散期は飛行機の方が安い傾向があるということは覚えておきましょう。イメージとしては下記のような感じです。
繁忙期:新幹線の方が安い
閑散期:飛行機の方が安いことがある
【比較・総合結果】東京から石川への行き方でベストな移動手段は?

このように、新幹線、飛行機、高速バスの移動手段の比較をした上で、最もおすすめできる移動手段は新幹線です。
東京から福井とはまた違った順位になりました。地理的に近いため、順位も一緒かと思いきや、東京から石川県では順位が新幹線の方が上です。福井県の記事はこちら
1位:新幹線
2位:飛行機
3位:高速バス
東京から金沢まで直通運行している北陸新幹線なら、約2時間30分で金沢に到着します。石川県の中核である金沢に到着できるところは、新幹線を利用する大きなメリットです。乗り換えが不要で身体への負担も少なくて済むところも、大変魅力的です。また、出発地である東京駅がアクセスしやすい立地にあることに加えて、金沢駅も極めて利便性の高い駅となっています。金沢駅から在来線を使えば、石川県下の他の目的地へも快適にアクセス可能です。
2番目におすすめの移動手段は、飛行機です。飛行機の場合は、空港から目的地までアクセスする時間を加味する必要がありますが、フライト時間が約1時間と短いのは大きな特長です。早期割引などの割引特典を賢く利用すれば、新幹線より安い料金で石川まで行くことも可能です。
3番目におすすめなのは、高速バスです。何と言っても、3,000円で石川へ行けるのは大きな魅力です。一方で、所要時間が8時間~10時間かかり、乗車時間が長いため、身体には負担が掛かってしまいます。近年は、機能性の高いバスが増えて乗り心地が改善していることに加えて、早朝に石川に着いて活動がスタートできることから、アクティブに動ける自信がある人には向いている移動手段と言えます。
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