新入社員インド奮闘記 その参 道端の露天商にて
日本人が海外に住むにあたって困ることは自分の望む食事や生活用品を如何に現地で効率よく手に入れることが出来るか、という事かと思います。
物が溢れる飽食の国、日本では大抵のものを何不自由なく手に入れることができ、激戦を続ける価格競争の中、日本の物価を考えれば比較的安価で質の高い物を購入することが可能です。
そんな日本を離れ、諸外国に来られる方々は買い物1つにも苦労を重ねているはずです。
少なくとも私はここインドで度々買い物で失敗させられています。
そう、あれはある日曜日、街を一人気ままに目的もなく歩いていました。
インドの避暑地ともいわれるバンガロール市は一年を通して住みやすい気候となっており、外は実に気持ちがいいです。
そんな立夏の風を感じながら街を歩いていると道端に室内用のスリッパの露天商を見つけました。
丁度、部屋の中で使うスリッパがなかった私は露天商に話しかけました。
私「これいくらですか?」
露「100ルピー」
私「高い!50ルピーにしろ!」
露「わかった、70ルピーでどうだ」
このような感じで「洗濯機で洗える!」という謳い文句の布製のモコモコした黒いスリッパを70ルピーで購入しました。スリッパを受け取りその場を去ろうとした時、女のお客さんが来て露天商に話しかけていました。
女「これいくらですか?」
露「70ルピー」
私「!!」
旅行者だと思って吹っ掛けられてました。お得感ゼロです。
そんなこともあり、ややブルーになりながらも部屋に帰りました。
早速、買ったスリッパを履きましたがなかなか履き心地はよかったです。
そのスリッパを履きながら自分の夕飯を作りました。
現地のテレビ番組を見ながら夕飯をすませ、あとはシャワーを浴びて寝るだけと言う状態です。
そしてシャワーを浴びようとスリッパを脱いだ瞬間、その驚愕の事実に我が眼を疑いました。
なんと己の足が墨汁を垂らしたかの如く真っ黒になっているのです、スリッパを履いた部分限定で。
あまりにも見苦しい映像なので写真でお伝えできないのが非常に残念でたまりません。
明らかに粗悪品を掴まされたわけです。
インドだから仕方がないと言えばそれだけのことなのですが久しくこのような製作者の横っ面を叩きたくなる様な商品を見ていなかったので部屋で一人、驚愕の声を上げていました。
あまりにも驚いたのでスリッパと呼んでいた形状の物体を水につけてみました。
以下、ご参考にしてくださいませ。
・・・・・・一体どの様な染料を使っているのでしょうか。理解に苦しみます。
謳い文句の通り、洗濯機で洗ったりした日には次の日から着る服がなくなること請け合いです。
次の日、露天商がいた場所へ足を運びましたが当然のことながら蛻けの空でした。
行き場の無い怒りを抱えながら悶々と日々を過ごすインド一年生、土屋でした。
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